杉並のお向かい仲間 8月の来訪者①
今年の大賀ハスは哀れだ。
例年これでもかというほど咲き乱れる大輪の花が、今年はやっと二つだけ。
そもそも植え付けの時に「痩せた茎だな」と思ってはいたのだが、春先からの天候不順、夏の猛暑とダブルで痛めつけられクタクタになったのだろう。完全にバテてる。
秋になったら来季に備えて立ち直らせるつもり…
そんな猛暑続きの8月の来訪者第1号は杉並の家のお向かいのお仲間たちだった。
今井、近藤の各夫妻。ママさんが普段なにくれとなくお世話になっている方たちだ。
以前から両夫妻にとって、ママさんに放り出された亭主が一年中いすみで一体何をやってるのか、不可思議な夫婦別居に不審さと興味がないまぜだったのかもしれない。
「是非々々」とお誘いしていたのがやっと実現した。
<今井さんご夫妻>
<近藤さんご夫妻>
到着後すぐにそれぞれのお宅でおつくりいただいたおにぎりやお惣菜で昼食。
旨かった。
日ごろは貧しいやもめぐらしの食事(というよりエサ)が多い亭主にとって、女性の手による家庭料理と会話は最高の食事である。
黙々と食ってる。
前日楽働会の安藤さんからいただいた牛乳羹が最高のデザートとなった。
しかも今井さんのご主人のリードよろしく話がはずみ、いつまでたっても話題が尽きない。
ずっと話していてもよかったのだが、なにせ予定が日帰り。
こなすべきメニューは中味が濃い。
惜しかったが懇談を途中で切り上げ、まずはブルーベリー狩り。
<おいしい実の摘み方講習 ? >
<それぞれに…>
今井さんの奥さん、炎天下で体中から汗が噴き出すのを感じて大喜びだった。
普段はこんな迫力のある汗の出方はなかなか経験できない。
近藤さん夫妻の夢は、「自然」あるいは「健康」がテーマの田舎暮らしらしい…悩みは「食っていけるか?」…
今井さんのご主人、同世代の亭主の秘密基地づくりに興味津々。
<ママさんの雄姿>
連日早朝の摘み取りをこなすママさんは昼中はあまり摘み取りに出ない。
この日もこの時間は一人家の中で後片付け。
なかなか姿を載せるチャンスが無いのでここでおまけの特別参加。
毎回の来訪者が、どうしてそんなにそれぞれにいすみとに関わるエピソードを持つのか、作るのか…
何とも普通じゃ考えられないほど不思議な縁やゆかりを見せてくださる。
今回のエピソードの主役は近藤夫妻。
「タルマーリ」という一風変わったパン屋さんがいすみにある。自家製の天然酵母でパンを作っているとのこと。
そしてご主人の渡辺さんはいすみの活性化にも尽力されてる模様。
これまた前述の安藤さんが住んでらっしゃる桑田地区にお店があった。
摘み取りが終わってシャワーを浴び、火照りを取って一息ついて「タルマーリへ!」となった。
昨年の春先か、ママさんが「いすみグルメマップ」で「タルマーリ」見つけた。
パン好きのママさんは早速訪ねた。
「ここのパン 渋谷の『ル バン』のパンに似てる。」…といわれても亭主には何の事だか…
杉並に帰ったママさんはすぐこのことをお向かいの近藤さんの奥さんに話した。
話はすぐ通じたらしく、奥さん「いすみに行ったらタルマーリにも行きたい。」ということになった。
どうやら奥さんとタルマーリの渡辺さんは、「ル バン」での修行仲間だったようだ。
<タルマーリ>
よほど探さないとわからない場所にある。
物好きな…と感心。
瓦屋根の立派さ以外は亭主の家と似たり寄ったりか…こちらの方が中はずっと整然としてた…
<再会>
向かって右 近藤夫妻、向かって左 渡辺夫妻。
<話は尽きなさそう>
延々と酵母の話…全然わからない…
それでも渡辺氏熱心にしかも楽しそうに「カビを食べる」話をされる。
「求めよさらば与えられん」を地で行く人だ。
さすがにこだわり派の仕事場。一見して本物志向を感じる。
日程が立て込んでいたわけではないのだが、集まれば話のはずむ方々だったことが、結果として少々のあわただしさを生み出したか…
まだまだいろいろと話し足りない、伝え足りないところも多あったが、ま、ブルーベリーは来年もなくならない。
楽しみを次回に残した再来訪が待たれるご近所ツアーであった。
この記事へのコメント
変ハ奇ヲ発シ 奇ハ機ヲ生ズ
亭主ガ紡グ 縦横ノ機縁
何レハ成ラン 五彩ノ錦
勿智庵