防鳥網を作り始めた。

今夏からの本格的なブルーベリーの収穫を目指して、梅雨前までにどうしてもやっておく必要があるのが防鳥網づくりだ。
ブルーベリー農園を作るための最後の大きな投資と言える。
先輩たちからの情報では、専門業者に頼むと1反(300坪)で80万円程度はかかるとおっしゃる。
当面約3反の農園に作ろうと思っているのだから少なくとも200万円は必要となる。冗談ではない。
年金生活者にそんな余裕はあるはずがない。
かといって造らなければ鳥を喜ばせるだけだ。

この1年間防鳥網の自作がわれわれにできるかどうか調べに調べ、先達の話に耳を傾けてきた。
そして可能でなくはないというところまでは確信が持てた。
ただその先達たちもみな何らかの形で専門業者を使って作っておられ、完全に自作をされた方は一人もおいでにならない。
特にむづかしいというか外注が必要と言われるのは、防鳥網の外周の柱が強風で浮き上がらないように地面からしっかりひっぱっておくためのアンカーの打ち込みだった。
このアンカー打ち込みだけでも1本に付き約3000円の手間賃がかかる。40本打ち込んだら12万円だ。

自作するとしたら一体いくらで済むのか計算したら、材料費と道具代で40万円強と出た。
200万円が40万円なら少々見てくれは悪くでも自作だろう。
ただ唯一自信が持てないのは強風に耐えるかどうかだった。
防鳥網とはいえ、当然側面は防風機能が必要だ。まして普段から風通しの良いこのテラス台地は木枯らしから春一番まで相当に風当たりは強い。
あの悪夢のような一昨年の台風16号の被害は今でも忘れることができない。
自作で毎年の強風に耐えうる防鳥・防風網が本当に可能なのか迷いに迷った。
しかし40万の魅力には勝てなかったのとわれらが農園には勝手連という強い味方がいるということが完全自作を意思決定させた。
加えて私と勝手連の大きな誇りである「素人集団での完全手作り」の精神を貫けることにもなる。

1月31日、ルビコン川を渡るためにステンレスワイヤーロープ6㎜を200m、3㎜を1,400m合計1,600m分をインターネットで発注した。
もう後戻りはしにくい。「賽は投げられた」のである。
<ステンレスワイヤーロープ  左6㎜、右3㎜>
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2月6日モッチャンが臨時に助けに来てくれた。
亭主が一人で考えてるだけでは覚悟が定まらず、どのぐらいの時間がかかるかも定かでない。
考える助けとまず動いてみたいという欲求抑えきれず頼み込んだのだ、

「ほんとに全部自分たちでやるんですか? 」とやや不安げなモッチャンに「やれるよ!ワイヤーも買っちゃったし…」と宣言することで自らを覚悟させた。

初日はまず全体のレイアウトを決めるための測量から始めた。(適当かどうか知らないが「地割り」という言葉を使った。)
農園全体を最も効果的に縦横5m幅で区割りをしようと試みたのだが、これがまず大混乱。
「どうしたら正確な直角と納得できる縦横方向が決められるか」素人二人じゃ皆目見当もつかない。

まず「エイヤッ!」南北にと望ましい方向を一つ求めひもを引っ張る。
二本の木板をコンパス状に作ってそこからほぼ90°の角度の東西を割り出し、またひもを引っ張る。
各紐の長さが30mの4つのポイントを求め、それぞれの角がほぼ90°かどうか確認する。
<南東角から後述のスタートポイント方向を見る。 発泡スチロールの箱は90°を探す道具。その手前の木板がコンパス。 2本の紐は右側が30m正方の一片。左はネットの外周として決めたライン。>
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あまりにも稚拙な方法だが我々にはそんな知恵しか浮かばなかった。
しかも初日は腹が立つほど風が強く、荷造りひもは風にあおられ大きくカーブする。
30mのメジャーと荷造り用のひもを引っ張りまわし、半日でこぼこの農園を行ったり来たりして足腰クタクタ。
強風のおかげで作業は徒労に終わった初日だったが、母が沖縄の友人から贈られた超高級な泡盛と豆腐ようを盗み飲み盗み食いしたおかげもあってその夜はぐっすり眠れた。

2日目は春のような暖かさの中、幸運にも風も穏やかで紐が揺れない。
早速最も望ましい姿の1辺30mの平方形を農園の中央に探し出した。
<記念すべきスタートポイント 南西角>
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<南西角から南東角方向 このラインの右っ側が居宅の裏側になる。>
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<南西角から北西角方向  5m間隔で青竹を打ち込んでいる。荷造り紐のラインは風であおられてやや右側に湾曲している。>
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なんだかんだで2時間程度右往左往してたが、どうやら二人が納得できる中央の正方形を決めることができた。
あとはこの各辺から農園の各端っこまでの距離を測り、地割の外周を決めていった。
結果、驚くなかれ、防鳥網の外周は縦横ほぼ50m(2,500㎡ 825坪)の正方の中に収まることがわかった。
川沿いの土地でもあり各辺はそれぞれカーブさせざるを得ないのだが、測量以前はもっと形の悪い広がりだと思っていた。正方形だと防鳥ネットは最も効率の良い形で発注でき無駄なコストがかからない。グーだった。

残された課題の一つが農園内の3本の柿の木と1本の栗の木だった。
高さ4m強ある甘柿2本は切り捨てるのが惜しいので、先の方を切り落としほぼ3m弱の高さにした。
<2本の甘柿>
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悩ましいのがこれも4m程度の渋柿だ。ネットの外周近くにあってネットづくりに大きくあたりが来る。
切り捨てるのが一番なのだが、「干し柿が好き!」とおっしゃる御仁もあり、何とか残したいとも思う。
いまだ結論は出せていない。
<渋柿>
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<栗の木>
これは当初から残留が決定している。栗の実がうまいのだ。高さは6m以上あるしカットしたら元も子もなくなる。
防鳥ネットを変形させてでも残すことにしている。この辺が手作りの利点ともいえる。

今回の最後の仕事として、やはり支柱を1本立ててみることにした。イメージを作りたかったのだ。
まずユンボーで外周ラインから内側1mのところに深さ70㎝程度の穴を掘った。
底へレンガを一枚敷いて、その上に直径38mm、長さ3mの単管パイプを斜めに置き、地上高が2mになるようにセットし土でうずめた。
慣れない作業だったが、約30分程度でできた。
これを36本立てることになるのだが、時間的にも労力的にもそんなに手間はかからないと得心できたのが大きかった。
<斜めにセットした単管パイプ1号>
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防鳥網作りが中心の4日間だったが、この間長谷川夫妻がめい御さんと一緒に寄ってくださったり、槇の移植をしたりとニュースはあるのだが、ここでの記録はついでのようになるので別途。

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この記事へのコメント

うっちゃん
2009年02月15日 11:48
すごいねぇー。
素晴らしいねぇー。
でも本当に、土で埋めるだけで大丈夫なの。
ちょっと、頼りないように思いますが゛……
亭主
2009年02月15日 18:46
もちろんパイプ埋めるだけじゃできないよー。
まず外周40本のパイプのトップにワイヤーを回して締め付けて内側にひっぱる力を作る。ついで1本1本のパイプをこれまたワイヤーで地面に引きよせ、外側に引っ張る力を作って動かないようにするんだ。3月は忙しいよ…